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中世の甕棺(かめかん)

府中市郷土の森博物館の特別展「ご臨終〜江戸時代の死・病・あの世」にて現在の府中市の中世の墓に関する出土品を見学しました。

遺体を納めた甕棺

出土した場所は現在の大國魂神社の南側で、現在より北側を流れていた多摩川の河岸に当たる場所です。

甕棺とは弥生時代から見られる埋葬の特徴で、成人を大型土器に納めて埋葬した物です。当時の日本では甕棺は西日本を代表する葬制であり、東日本では壺を用いた再葬が特徴と言われています。

火葬骨を納めた骨蔵器

現在で言う骨壺でしょうか。骨蔵器の壺の位置に接して板碑が建立されていました。

甕棺

出土した甕棺の実物。大人の腰ほどの高さがあります。故人は蹲踞(そんきょ)して納められる。

中世での墳墓群の被葬者は僧侶・武士・文人などの支配層であると考えられています。

一般の町民は土壙を掘り土葬されたか風葬だったようです。

7枚の六道銭

六道銭は故人が冥途へ旅立つときにあの世で使う路銭とか、六地蔵に奉納するものと考えられました。

瀬戸の皿は葬送の時に使われたものを一緒に納めました。

中世から近世に時代が移ると江戸幕府は寺請制度を確立し、寺と檀家と葬儀が結びつく制度が定着していきます。

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